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教えて!認知症Q&A認知症に関する一問一答

 

よくある認知症の質問をまとめました。

認知症の治療薬はありますか?

「抗痴呆薬」というものがあり、現在も開発が進んでいます。

現在、認知症に効果が認められているのは「アセチルコリンエステラーゼ阻害薬」だけです。
欧米では「タクリン」「リバスティグミン」「ガランタミン」「塩酸ドネペジル」という4種類のコリンエステラーゼ阻害薬が使われています。
日本では、「塩酸ドネペジル」が軽度から中度のアルツハイマー型認知症の薬として許可され、広く使われています。
しかし、この薬は認知症を根本的に治す薬ではありません。

そのほかには、症状をコントロールするという目的で抗不安薬、精神安定薬、抗うつ薬、脳循環代謝改善薬、睡眠(導入)薬などが用いられます。

アルツハイマー病を治すことが出来ますか?

残念ながら、治すことは出来ません。

治療薬である抗痴呆薬を飲んでも神経細胞の破壊は進みます。
ですから、完治はしません。ただ、治療薬を服用することで進行を遅らせることは出来ます。
1日中、ボーッとしていた患者が薬を毎日1回飲むと、服用後3~4週間でテレビを見るようになったり、以前の趣味に関心を示すようになったりしたという報告があります。

かなり進行した患者にも治療薬の効果はあるのですか?

はい、症状が進んだ患者にも効果があるという報告があります。

現在、軽~中等症の患者に対して使われている塩酸ドネペジルは、臨床実験の段階で重症の患者にも治療効果が認められています。
また、脳血管性認知症にも効果があることが分かってきていて、この薬の適応については今も試験が行われています。
さらに、脳神経細胞で合成されるアセチルコリンの量を増やし、認知症の原因を解消できる可能性がある新薬の研究が進んでいます。

アルツハイマー病は初期の頃を「健忘期」と呼びます。この時期、脳の中に老人斑が出来て神経細胞が減り、記憶障害や物忘れが起きます。期間は2~4年。
それを過ぎると記憶障害の他に、“自分の財布から誰かがお金を盗もうとしている”といった被害妄想や幻覚、興奮しやすいといった症状も表れます。
病気が中程度に進行した「混乱期」と呼ばれる時期にはアリセプトのほか、幻覚などの症状を抑えるためにチオリダジンやリスペリドンなどの抗精神病薬を併用します。

開発中の薬にはどのようなものがありますか?

神経伝達物質の破壊を妨げる薬や、神経細胞の死滅を抑える薬が開発されています。

臨床試験を進めている薬はアリセプトと同様にアセチルコリンエステラーゼの働きを妨げる薬が多く、現在、アリセプトが効かない一部の患者に開発中の薬を投与し効果を調べています。

そのほかに、アミノ酸の一種であるグルタミン酸が結合する受容体(NMDA)と呼ばれるタンパク質に作用する薬もあります。
グルタミン酸は神経伝達物質の1つで、NMDAに結合すると神経細胞を興奮させて死滅させる働きがあります。
開発中の薬はグルタミン酸が結合しないようNMDAにフタをします。
その結果、神経細胞が死滅するのを抑えることが出来るのではないかと期待されています。

また、患者の脳に蓄積する老人斑の主成分であるβ-アミロイドタンパク質を取り除く働きがあるタンパク質も開発され、米国で試験が進んでいます。

脳血管性認知症の治療にはどんな薬が使われますか?

抗血小板薬や成功凝血薬、脳循環代謝改善薬が使われます。

脳血管障害が原因の認知症には、脳梗塞の再発を防ぐ抗血小板薬、心臓にできた血栓で引き起こされる脳血栓の再発予防に用いられる抗凝血剤があります。
これらは、血液が固まるのを防ぐために使われる薬なので、薬が効きすぎてしまうと出血の際に血が止まらなくなる恐れがあります。
また、脳の血管を拡張させたり、脳に取り込まれた酸素や栄養分が有効に使われるようにする脳循環代謝改善薬があります。

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